「不信のとき」第10話

不信のとき 第10話「衝撃の真実」
義雄(石黒賢)がますます滑稽で哀れに。ま、自業自得なんだけど。


内容だけはちょこっと知っていた原作を今読んでいるのですが、思ったことは、年齢設定の変換はナイスだなーということ。原作ではマチ子が30ちょい、道子が30後半なんですよね。でもこの時代30ちょいだとしても別に子供産むのは焦るような年齢には早いと思うので、年齢設定を37にしたのは良かったと思う。あと弟と年齢が結構離れているっていうのも。原作じゃ弟は結婚して子供までいるんだよねえ。
本妻役と愛人役を脳内変換してみましたが、松下姐さんじゃなきゃあの愛人の貫禄は出ないと思う。米倉って綺麗だけど、顔が整いすぎてて微妙な表情の変化が汲み取れない気がする(偉そうに)。そう考えると、「愛人」という立場での怒りとか哀しみとか、松下姐さんはうまく表現してるよなあ。さすがです。でも、実は「本妻」も「愛人」もそれぞれ不幸な身のはずなのに、あまり可哀想には思えないのは何故だろう。
あと今回、姑の借金問題とか小柳(石田純一)の話などのサイドストーリーがなくてすごくすっきりして見られた。でもそこらへんもちゃんと決着つくんだろうな、おい。


・道子(米倉涼子)を家に誘うマチ子(松下由樹)。愛人なのに凄い度胸&自信だな。写真とかも絶対わざと見せつけてるよな〜。

・マチ子「(会うのは)これで3回目ね」って言ってたけど、ほんとは4回目ですな。いくらドラマだからって会い過ぎ。

・和子(杉田かおる)「彼女からの信頼も失っちゃうわあ。あなたのお陰で」って、その身勝手っぷりが素敵です。

・延々30分、本妻VS愛人のぶっちゃけトーク。なんかあんまり迫力を感じなかったんですけど……見てて息が詰まるような感じというか、そういうものがなかった。何度も引き合いにして知らない方には申し訳ないのですが、「年下の男」*1での稲森いずみがジュンと克典の逢瀬現場に来て、その後の湯豆腐シーンの緊迫感といったら凄かったもん。あれぐらいのクオリティがあってもよかったんじゃないかなーと思ってしまいました。これがメインなわけだし。

・妻と愛人の鉢合わせを見た後、まずはマチ子に電話する義雄。えー……

・小柳「所詮浮気ですよ」って、義雄さんそれで2回も子供孕ませてんですけど。

・小柳「奥さんを愛してるから、嘘を吐き続けてきたってことなんですよ」石田純一がいかにも言いそうなことでむっちゃうざかったです。

・泣き声を知らせる機械で、2階の会話が和子にだだ漏れなのはまた小道具を凄い使い方するなあとちょっと関心。でも湯呑み倒すのは笑えた。

・道子「あなたは、先天性無精子症なの!!」告白キターーー!! 今までのことを考えると、義雄が本当滑稽だよね。まさに義雄にとっては酷刑というか(うるさいわ)。しかし千鶴子(高岡早紀)、マチ子、そして妻にまで騙されていた義雄って。しかし、紀子の父親は誰なんだろうなあ。ま、道子に言った「これで子供が産めれば完璧な妻だよ」という言葉が自分自身に跳ね返ってきたってことで。調子に乗って愛人孕ましてるからこうなるんだよ。義雄にとっては凄惨な復讐だのう。
そしてまた微妙なところで終わるなこりゃ。原作を詳しく知ってるわけじゃないし(まだ読み終わってないので)もしかしたら変わるかもしれないので僕の憶測なんですけど、多分義道は近藤(小泉孝太郎)の子供じゃないと思う。ここまで怪しく書かれてたら、逆に、ね。

*1:このドラマの次回への引きの強さ、演出、音楽、演技、ストーリー展開はドロドロドラマとしては最高だったと思う。最終回はちょっとアレでしたが