「ロス:タイム:ライフ」部長&ひきこもり

一応二つとも見ました。両方ともそこそこ面白いとは思ったんだけど、やっぱり僕はこのドラマが好きじゃないなーと思った。


まず「部長編」で気になったのが、「死んでもまったく悔いが無いZE!」みたいな感じで美しく死んでいくのが全然納得できない。「死にたくない」とあがきながら死んでいく姿は美しくないかもしれないけど、そっちの方が胸に来ると思うんだけどなあ。っつーか「ヤキニク編」以外の登場人物は全員そんな感じなんだよね。あっさりと死を受け入れすぎているというか。あ、もちろん「生き返りました」オチは最下層の展開ね。元々の設定を覆しすぎてる。あと真木よう子ってこんな下手だったっけか?と思ってしまった(正直「週刊〜」でも微妙だったけど)。「わたしたち〜」の時はもっと上手かったような気がするんだけどなー。


「ひきこもり編」はまあ、大泉さん好きじゃないんで。彼の演技や話云々よりも、「12年」っつーのはどうなんだろうなあ……って思った。劇中の都市伝説の話でも「死んだはずの人間が……」とか言ってたけど、それもやっぱ矛盾が辛いけどそれが12年じゃ洒落にならないって。あと今回は窒息死だったからまあ問題なかったけど、たとえば車に轢かれたりした場合、12年間もその運転手は時間を止められてることになるのか?と思った。僕は最初このドラマを「死んだ人間が幽霊となってロスタイムを過ごす」っていう設定だと思ってたんだけど、陳腐な設定ながらそっちの方が矛盾点が無かったんじゃないかなーと思えてくる。このドラマは設定の詰めが甘すぎだよ。審判員だって見えてたり見えなかったり無茶苦茶だったし。


ほとんど毎回脚本家が違ったわりには、毎回全然変わり映えのしないドラマでした。「時効警察」みたいにそれぞれの話で味が出てたりしてるわけじゃないんだもんなあ。全体的に印象が薄いっていうか。スペシャルは見ないことにしました。別に尾元さん(温水洋一)に興味ないし。
一番良かった(というか唯一心から面白いと思えた)のは、「幼なじみ編」だけだったなあ。話自体も良かったんだけど、ロスタイム中で出来なかったことを別のロスタイム中の人物が受け継ぐってのが面白かったし、「死ぬまでにしたいこと」の定義がきっちり出来てた気がしました。この話ぐらいだったよ、「(主人公が)やりたいことをきちんとできたんだなあ」と実感できたのは。