クワイエットルームにようこそ

明日香（内田有希）の顔についていたのが水滴だと思って「わーなんかキレー」と思ってた僕って…orz

クワイエットルームにようこそ 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]

僕の中で松尾スズキは「あんたって俳優なの？　作家なの？　監督なの演出家なの、なんなの？」という立ち位置の人で*1なんかどーも胡散臭いイメージだったのですが、映画は素直に面白かったです。演出がミステリ調で、物語の展開もどことなく謎解きって感じで、それも面白かった。それもあったからか、テンポ良く観られました。もうちょっと尺が長くても良かったかも。ちょっとあっさりしてた感じはしたからね。
ただねー、思ったよりヘビーでした。松尾スズキのことだからもっとバカっぽい感じで、もっと頭おかしい感じの人たちの映画かと思ったら、結構登場人物がまともなんだよね。そこが結構きつかったのかも。ところどころ笑えるシーンはあるんだけどさー、いやーこれは結構えぐいよ？　全体的にあんまり救いのない感じだしさ。
キャストではクドカンが良かった。演技上手いのねークドカン。飄々としたダメ男だけど根は真面目、って感じの役がよくハマってました。あと平岩紙ちゃんがかわいかったなぁ。エピソードでは、ブルジョア部屋のサエちゃん（高橋真唯）の話が好きでした。あと庵野秀明が出てたよ何故か。あ、あとねー、主要キャストの内の一人の妻夫木君なんだけど、それほど出番無かったっす。無闇に体張ってた感じはあったけどさ。そして徳井優ｗ何はともあれ徳井優ｗこれは笑ったわｗｗ

以下ネタばれあり。

個人的にちょっと残念だったのが、西野（大竹しのぶ）かなぁ。なんか「結局はいい人でした」って感じの役だと思ったら最後まで悪役でちょっと残念。こういう系の映画ではみんながいい人、の方がすっきりくるのは僕だけだろうか？　大竹しのぶがやたら上手いからさー、さらにムカつくんだ、これが。つーかむしろ怖かったわ。さすが大竹さん。
脇の患者役の人たちも結構いい役出してましたね。何度も帰ろうとする金原さん（筒井真理子）がなんかお気に入り。最後疾走してるしｗ
終わり方はやっぱ救いのない感じ。結局鉄雄（宮藤官九郎）とは別れるし、栗田さん（中村優子）は舞い戻って来ちゃうし。あの似顔絵や寄せ書きを捨てちゃうのもなー。あのシーンはこの映画での要のシーンだとは思いますが。
というわけで、面白かったんだけど「恋の門」はあんまり観る気しないんだよねー。これはひたすらバカ路線突っ走ってる感じだよね、たぶんｗ

*1:こういうパターンの人では他にリリー・フランキーとか大槻ケンヂとか。大槻ケンヂは最近歌手が最初だって知ったんだぜ！