道尾秀介『向日葵の咲かない夏』

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

あーーーもう! この手の話には何度も騙されてるし、騙されるまいと気を張って読んでたのに、やっぱり驚いてしまった。くっ、くやしいっ!(ビクンビクンッ)
主人公の小学生の男の子が同級生の首つり死体を発見するが、その死体が忽然と消え……というお話なんですが、そのトリック自体は無理があるものの、結構筋は通ってると思います。<ネタバレ:ただよく分からなかったのが主人公の少年を取り巻く「生まれ変わった人たち」の台詞というのが真実なのか、妄想なのか?ということ。ラストの家族の会話を読むと妄想っぽいけど、でもそうなるとよく分からない点がいっぱい出てくる……>ただ落とし所が良く分からない、って印象はあったかな。厚いけどさくさく読めて結構面白かったです。ちょっと歌野系?


しかし登場人物が見事に全員キチ○イだった。おそるべし。