「JIN-仁-」最終話

JIN-仁- 最終話「タイムスリップの果て…時空を超えた物語が今!!」

最終回としては、素晴らしい出来だったと思います。登場人物全員の心情とそれにまつわる顛末をきっちりと描き、かつストーリー構成の妙も見せていたわけだし。まあ唯一のでっかい不満点があるわけですけど……つまりタイムスリップ云々のことですね。正直原作が終わってないので、どうなるかなあとは危惧してはいたんですよ。でもそれほど「ふざけんなあ!」感はなかったかな。それは前述したとおりそれ以外の部分が良かったからだと思うんだけど。まあTBSさんのお話ではどうやら「続編!」とか「映画化!」とかはないようで、それはそれでいいんじゃないかなあとも思いますけどね。まあ続きをやれば絶対見るとは思いますけど。


最終回はとりあえず恭太郎お兄ちゃん(小出恵介)の見せ場があって良かったなあ、とw それと佐分利(桐谷健太)も良かったですね。彼の真摯な行動にはちょっと胸を打たれる部分があったり。その行動が、前にヘマをやらかしてしまったことゆえっていうのも加えて。それにしても手術シーンは最後までグロかった……なんだよあのでろでろ。あ、でも小日向さんが最後までちょっと地味だったかな。途中まで出てることすら忘れてたし。
他のキャストに関しては言わずもがな。最後雪の中に立っていた主演四人はみんな素晴らしかったなあ。内野竜馬の豪傑具合は、はっきり言って龍馬伝への宣戦布告としか思えませんw 見る予定はないんだけど、きっと見劣りしちゃうんじゃないかなあ。それぐらい良い竜馬でした。ただあんまり龍馬である必然性がなかったかなーって気もするんだけどね。このストーリーに歴史的背景を組み込んできたりしたらそりゃもう大傑作になるだろうけど、民法でかつ3ヶ月じゃそれはちょっと辛いか。
咲役の綾瀬はるかちゃんは最後の最後までけなげでかわいかった。あのたどたどしい江戸弁もいいよね。しかし彼女はこういう嫌味のない役をやらせたら上手いよなあ。裏表がないっていうかさ。
中谷美紀に関してはもう完敗です。やはり素晴らしい。僕は元々中谷美紀の大ファンなんですけど、民法のドラマで見るのはすごい久々で。でもやっぱり彼女の演技好きだなーと再確認。最後の雪のシーンとかすっごい良かったですよー。美しさも申し分なかったし(ちょっとふっくらしたよね?『ゼロの焦点』のときのガリガリっぷりがすごかったんだけど)さすが中谷美紀、な感じでした。
で、主演の大沢たかお。「最近のドラマはつまらん!」と映画畑に行った彼が戻ってきた作品というだけあって(でも彼の出演映画作品って微妙なの多いよね)良いドラマでした。声フェチの僕としては彼の声は好きなんだけど、それと同時にドラマを見ているうち彼自身がすごくかっこよく見えてくるから不思議。あんなに垂れ目なのに……大沢たかおにあまり馴染みのない僕としては、僕の中で「大沢たかお=仁先生」の図式が出来上がりそうです。


まあ最終回の謎残しまくりはどうかと思いますけど、というか正直投げた感が甚だしいんですけど、もうそこまでが面白かったからいいかなと。脚本、演出、役者のかみ合わせが最高でした。何度も言うけど良いドラマだった。久々に「これがドラマだ!!」ってドラマを見させてもらった気分です、はい。