『コトバのない冬』

渡部篤朗初監督作品ということで観て来ました。しかし、監督ってどこまで映画の製作に関わってるんだろう? 脚本もどこまで口出ししてるか分からないけど……映像の試みとしては面白いかもしれないけど、お話の展開もほとんどないし、正直言って退屈な映画でした。自然体な会話とかも良いけど、それが何度も何度も繰り返されると辟易しちゃうっていうのかなー。八割ぐらい会話だったような気が。映像は綺麗だし、撮り方も面白いと思ったんだけど。会話ばっかりだったのはあれなのかな、渉(渡部篤郎)が言葉が喋れなかったことに対する対比なのかなあ。それでもちょっと鬱陶しかったんだけどね。ああでも、登場人物の「何かあった感」を出すのは上手いなあと思いました。冬沙子の連絡の取れない彼氏が鈴木一真だったときはなんだか笑ってしまったがw
というか冬沙子(高岡早紀)と渉が惹かれ合う理由がいまいち分かんなかったんだよなあ。冬沙子もなんだか幼稚というか、役の上の年齢はたぶん三十歳ちょいぐらいだと思うんだけど、それにしては言動が子供っぽすぎてちょっと辟易。高岡早紀はすごいハマってたと思うんだけどなあ。そしてアツロー兄さんと高岡早紀の組み合わせは『ストーカー』を思い出させてしまっていかんですw


ラストシーンは良いです。口の利けない渉が……という点において。ああいう救いのないラストは結構好き。むしろそこがやりたかったんじゃないのかな? それ以外はあまり「口が利けない」という設定が活かされてるとは思えなかったし。