「園子温むきだし特集」三本

観てきました。一本千円とはいえ、バイトもしてねーくせに

『Make the Last Wish』
正直全然期待してなかったんだけど、マジで満島ひかりちゃんプロモ映画でした。まあ監督も敢えて手抜いてんのかもだけどさ、それにしてもストーリーがあまりにも凡庸すぎです。世にもを二時間に引き伸ばしたような感覚……なんかのイベントで作られたんでしたっけ? それにしてもいい加減に作りすぎでしょうよとw ひかりちゃんはすげえかわいかったんだけど(特にハナの格好のほうはかわいかった。やっぱり髪長い方が好きだ)でも彼女の魅力はこんな部分では発揮できねえよなあ……と。発揮できないといえば、安藤サクラも非常にもったいない使い方でした。存在感はさすがだったけどさ。どうでもいいけど、ひかりちゃんって胸ぺったんこなのね。さらにどうでもいいけど、主人公のミナミ(満島ひかり)住んでるアパートがトリックの山田奈緒子の住んでるアパートとおんなじでしたw


『気球クラブ、その後』
これ、すっごいよかったです! 園子温にこんな叙情的な作品が作れるなんて……(失礼)
この映画の本番はラスト30分にあります。それまでのモラトリアムに満ち溢れた一時間も嫌いではないんだけど(特に気球バーの中でみんながケータイを出し合って……のシーンとか)やっぱりラスト30分に比べたらどうしても霞んでしまいます。
そのラスト30分の何がすごいって、永作ちゃんがすごいんですよ! 最後の長回しのシーンでの表情が、あまりにもすごすぎて……正直主演その他が霞んでしまう演技力でした。いや僕が永作博美ファンだからとかじゃないはずなんだ!
この映画の主題歌でもありテーマソングでもある『翳りゆく部屋』も素晴らしいです。もともと知ってて好きな歌ではあったんだけど、脳内ヘビロテが数日止まんなかったもん。
ともかく永作博美ファンにはオススメの一作です。ストーリー自体もまるでボディブローのように後からじわじわ効いてくるんだよなあw


奇妙なサーカス
実は何気に初R18作品。というわけでエロありグロありな作品です。エロはまあいいんだけど、グロはさすがにつらかった……自分の膝を包丁で刺したり四肢切断だったり、挙げ句の果てには内臓が飛び出てびくんびくん蠕動するシーンあり……そういうのダメな人にはちとオススメはできないっすw しかし主役級の子(宮崎ますみというよりは池脇ちーちゃん似)が12歳くらい?だったんだけど、R18なのにそういうのって大丈夫なんだろうか……おじさん将来が心配になっちゃうよ。性行為のシーンはなくてほっとしたけどさ。
ストーリーはもっと幻想的に、身も蓋もない言い方しちゃえばわけわかんねえ感じになるかと思ったら意外と筋が通っててびっくり。演出はなかなか好みでした。なんていうか、中島哲也の毒やけばけばしさを十倍ぐらい濃くした感じw ストーリーにも『奇妙なサーカス』というタイトルにもぴったり。
主演の宮崎ますみは体張ってたけど、印象的だったのはいしだ壱成。すごすぎ。頭おかしい人の役をやらせたら彼の右に出られる人はいないんじゃないだろうかw 露出度低いままにしておくのはもったいなさすぎる俳優だよね。みんなもっと使えばいいのに。あと出番は少なかったですが、高橋真唯が意外と良かったです。なんか彼女に胡散臭いイメージを何故か抱いてたんだけど、なんでだったかなぁw『クワイエットルームへようこそ』でも結構よかったはずなんだが。
まあ『愛のむきだし』『紀子の食卓』『気球クラブ、その後』に比べれば頭一つ落ちる印象でした。人に薦められない度は一回りぐらい高いしねw