2011年夏クールドラマ感想その9

『陽はまた昇る』第6話
うーん、やっぱり比重としては遠野(佐藤浩市)周りの話にだいぶ寄ってきた感じですねえ。いかにもイチモツ抱えてそうな内堀校長(橋爪功)とかはいいんだけど、ただ警察学校と遠野の話が綺麗に結びついているわけでもなく、なんでこんなバックグラウンドを描くことになったのかがさっぱりわかりません。今回を見る限り、様々なことから追い詰められる遠野を生徒たちが救うのかな?とも思ったんだけど、うーん。はっきり言って面白くはない、よなあ。里美(石野真子)が安西(ARATA)とどう関わっていようが全然興味が湧かないのが致命的。
一番興味深いのは簑島部長、もとい真矢みき先生ですよw なんですかあのキャラはww「私は、夏が好きだ!」って言い始めたときにはどうしようかとww 面白すぎる。あと遠野×白石(波岡一喜)の掛け算が見え隠れしてるような気がするのはさすがに僕の脳味噌が腐り過ぎですね?


それでも、生きてゆく』第8話
とりあえず先週(個人的に)心配していた紗歩(安藤サクラ)が序盤にあっさりひょっこり出てきたのはちょっと拍子抜けでしたw ちょっと都合のいい使われ方されすぎじゃないですかいっ。安藤サクラ上手いのにな〜。
それ以外はもうずーっと息詰めて見てました。もうなんかドラマというかもはや役者同士の演技合戦みたくなってますね。個人的にきつかったのは草間さん(小野武彦)かなあ……手術することになって、それでもどうにか普段の話をしようとして(このドラマのいいところは日常的な部分をふんだんに取り入れていくことだと思う。4話のカレーとか、今回のシャンプーとか。シリアスなときにドラマではこんな会話しないだろ、っていうのを敢えてしてるあたりがね)、だけど昏睡を知らされたときには泣き崩れて、それでもまだ気丈に振る舞ってて……と理性を保ってきた草間さんが、双葉(満島ひかり)を見た途端に「あんた、娘がいたのか。俺の娘を返せ!!」って駿輔(時任三郎)掴みかかっていくのがもうね……今まで好々爺(ってほどの年でもないか?w)イメージが強かった草間さんだったから、余計きつかった。
そして今回の最大の見せ場はもちろん響子(大竹しのぶ)と文哉(風間俊介)のシーンですよ。もう見てる間わけもなく泣いてました。もちろん感動とかじゃなくて、あまりにもすごすぎて。大竹しのぶやべえっす。役者の演技でここまで心打たれたのは久し振りかもしれない。それぐらいすごかった。ドラマ名場面史に確実に刻まれたシーンだったなぁ。大竹しのぶだけじゃなく、もちろんそれを受ける風間くんの演技もすごかった。あの感情を排した目はヤバいね。「僕、病気なんです」っていうシーンがあったんだけど、あれはドラマとしては「文哉=病気」っていう形式を作ろうとは思ってない……んだよね? 僕としては文哉がさんざん書いていた「頭の中の井戸」云々っていう衝動を、病気って言葉で逃避しようとしているように見えたんだけど。小学生が仮病使ったりするのと似たような感覚というか。あと「湖に浮かんだ亜季ちゃん、綺麗だった……だからおばさん、そんなに落ち込まないで」もきっと彼の中では真実なんだろうなあ。煽りとかそういうんじゃなくて、本当に「綺麗だ」と思ったからそれを伝えようと思って伝えた台詞なんだと思うよ、あれは。自分が殺した子供の母親がいると分かっていつつのこのこ家にやってくるあたり異常性がうかがえるよね(その場所を知らせた双葉の台詞がすごく違和感あったんだけど、「いやでも双葉ちゃんなら言いかねん……」と思ってしまう不思議ww)。しかしあれだけドタバタ騒いでたのに全く気がつかなかった由佳さん(村川絵梨)はどうなんだいw
まあ不満点もなくはないんだけどねw 少年犯罪ってテーマを変にサイコ的にしたり同情を寄せたりする展開にせず、こうやってド直球に描いてることは好感持てるんだけど、だからこそラスト近くの洋貴(瑛太)と双葉の会話はちょっと違和感があったかな。変に恋愛要素入れなくても、お互いシンパシーを感じてる程度にとどめといてもよかったんじゃないかなぁ。はっきり言って二人以外の話がインパクトが強すぎて、恋愛なんてハイハイって感じではあるよー。なんかここだけ悲恋で綺麗に見せようとしてる感じがする。あとは登場人物がちょっと多すぎかも。前述した安藤サクラとか、あと倉科カナの存在も予告見るまですっかり忘れてたしw ちょっと散漫な印象は受けるかなぁ。
それ以外は文句なしの出来です。メッセージ性なんてクソくらえでいいから、このまま手を緩めることなく容赦なく描いてって欲しい。ここまできたら変に文哉に改心とかさせないで欲しいよ。でもそうなったらそれこそ文哉が死ぬくらいしかないような気もするんだけどねえ。


勇者ヨシヒコと魔王の城』第8話
また古田新太きたー!!と思ったらやっぱり嫁の方がインパクト強い件……ちょっと残念w
今回は正直「またパロネタかよ……もういいよ」と思ってたけど面白かったっすww ポンジ(川久保拓司)の鬱陶しいキャラとか「渡り廊下で魔物倒し隊」とかいうむちゃくちゃなネーミングセンスも笑っただけど、やっぱり山田くんですよ! 妙なダンスで移動するヨシヒコ(山田孝之)、むっちゃ笑顔でダンスを披露するヨシヒコ(村の女の子たちのレベルが微妙なのがなんかわらた)、そして乳を揉み女の子を鑑定する(妄想)のヨシヒコ……いやあ素晴らしいヨシヒコ祭り、もとい山田祭りでした! ブス連呼の回とかミュージカル回とか、山田くんが弾けてる回のが面白い気がするなあw もともと好きな俳優だったけどますます惚れ直しちゃったよ。恐るべきコメディエンヌっぷりや。
あ、でも仏(佐藤二朗)の出番が少なかったのがちょっと残念。いないならいないでそれはそれで寂しいっていうねw