「ブラックボード」第二夜&第三夜

がんがん宣伝しまくってて鬱陶しかったし、主演陣にもちっとも惹かれなかったし、正直教師モノってのも食傷気味だし……と思って第一夜はスルーしてたんですが、なんとなく公式HPチェックしてみたら脚本井上由美子じゃないですか! P植野さんじゃないですか!! そしてなんだこの豪華キャストは!?と慄きながら見てみました。いやあおもしろかったです。第一夜も見りゃよかったなあ。


●第二夜
まず志田未来ちゃんの格好に度肝を抜かれたよねw さすが未来ちゃん、こういう感じの役は初めて見たけど難なくこなしてましたね。まあやっぱりどうしてもいい子なんだなあってオーラが隠しきれてなかったですけども。タバコ吸うとことかたどたどしくてかわいかったぞw
ちょっとしか出番のないキャストも手堅いところ使っててすげえなと。まあただふせえりとか加藤虎ノ介とかはちょっともったいない気もしたけどなー。藤原薫くんとかどこいるかわかんなかったし。あ、染谷くんの不良役はよかったですね、あの厭世的な不貞腐れ口調はぴったりだと思った。あと伊藤かずえが未来ちゃんのお母さん役だったのはやはり狙ったキャスティングだったのだろーかw
ストーリーとしてはおもしろかったんだけども、ちょっと散漫な気がしなくもなかった。一番「んー?」と思ったのが教頭(浅田美代子)だったんだよなあ。教育に心血注いできたのに報われない、っていうエピを描きたかったのはまあわかるんだけど、なんかやたらヒステリックに叫び立てるもんであんまりメッセージ性は感じられなかった気はする。一方で学級崩壊と教師の息子(林遣都)の話の絡め方はうまかった。そのおかげで不良生徒っていう形態が固定化されずきちんと描かれてたし。ただちょっと物語のために動かされてるなーってかんじもしなくはなかったけど。
あと未来ちゃんが(役名ちっとも覚えてねえw)どうしてこんなんなってしまったのかーっていう理由をきちんと描いてないのも好感持てたなあ。本人の口から「私はこれこれこういう理由で不良になっちゃったんです!」とか言わせんの興ざめだもんね。これぐらいの描き方でじゅうぶんに伝わるんだし、さっぱりした描写だったとは思う。
ともかく第二夜は未来ちゃんのがんばりに尽きると思う。関係ないけど窓ガラスをバッドでぱりーん!って気持ちよさそうなんで一度はやってみたいですw


●第三夜
このお話も面白かったです。個人的にはこっちのほうが好みかな。ただ「学級崩壊」をテーマにしてるってのはちょっと看板に偽りありかなと思ったけど。だって最初だけじゃん崩壊してんの。わりとさっさと解決しちゃうしね。
こちらでは神木くんがすんばらしかった。彼はほんといい俳優になったよな〜。特に目がいいね。内に闇を秘めた演技もさすがだし、たどたどしく教科書を読む様もうまかった。「11人もいる!」では見事なコメディ演技を披露してくれたし、いやーさすがですわ神木様。もうきゅん付けなんかで呼べねーよ。でも「抱っこ、して」はむっちゃかわいかったけどな!!!! そりゃ抱っこするに決まってるよな!?!?!?
第二夜とはちがって、神木くんひとりにきっちりピントが絞ってあるのがよかったです。2時間にいろいろ詰め込んでもしかたないもんな〜。委員長のエピソードもあれぐらいでいい按配だったと思うよ。カーネーションとはうってかわって、麻生ママのヒステリック具合がうますぎて非常にイライラしましたw こういう役は麻生さんお手の物だよなあw
ただなあ〜、最後の展開がなあ〜。学園モノでよくありがちな、生徒全員でわらわらわら……が大嫌いなもんでそこで興ざめだった。黒板の寄せ書きも然り。とかなんとかいいつつ「Mi drem is teachar」にはぐっときてしまったんだけどね……あそこはすごいよかった。きっちり真ん中だけスペース空けてるのが「形式美……」と思ったけどなw
第二夜の貫地谷ちゃんを第三夜で倍賞さんとして配置した意味がちょっとわかんなかったな〜(第二夜では佐藤浩市がきちんと第一夜のできごとを踏襲して物語を進めてたから余計。これで第一夜みてたらなあ……って思ったし)と思ってたんだけど、佐藤浩市の言葉を通して第一夜の時代を知り、第二夜の時代を若い教師として過ごし、第三夜の時代を校長という立場から見る、という三つの時代を通ってきた人間として描かれてたのかなあと思ったり思わなかったり。
ともかく井上由美子の手腕もさることながら(最近いまいちな作品おおかったからよかったよ〜)主軸となった未来ちゃんと神木くんが抜群によかった。このドラマはこの二人が引っ張ってったといっても過言ではないんではなかろーか。あと小島藤子ちゃんかわいかった!