「野ブタ。をプロデュース」最終回

野ブタ。をプロデュース 最終回「青春アミーゴ
終わっちゃったのよ〜ん(彰風に)


あー終わっちゃった。寂しいなあ。最終回、正直「え? 何それ?」と思うところが何箇所かあったし、今までみたいに色んなシーンがひとつの糸に繋がって……みたいな快感はあまり得られなかったものの、それでもいいシーンやいい台詞はたくさんありました。ちょっと説教臭い? と思わなくもなかったんだけどね。今回は2回、じーんときちゃいました。
とりあえず今日のテーマは「プレゼント」かな? 色んな人から色んな人へ、メッセージを乗せて贈り物をしていましたもんね。というわけで、それにのっとってレビューを書いていこうと思います。長いです。


野ブタ堀北真希)→修二(亀梨和也)→彰(山下智久)「夢の中のサンタクロース」
ま、ここは彰のせいで輪が断ち切られちゃったわけですが。それよりも修二ですよ。
「何で全員の輪を断ち切っちゃうかな。そこでお前が野ブタのとこに行ってやってくれっつったら、全員の輪が完成したわけじゃん」
さらっと言った台詞でしたが、これって修二自身が「輪を作りたい」って思ってるってことですよね。要するに、この3人との繋がりを大事にしたいと。なんか当初の頃からは考えられないなー。もっと早くこういう関係になっていれば……と思わずにいられない。


・おっちゃん(高橋克実)→三人 「カレーパン」
高橋さんのコスプレと、彰の「カレーパン!!」てのが可愛かった。そしてないがしろにされていく彰。「彰ったら。コン♪」という妄想と、野ブタの「彰ッ!!」は面白かったです。


野ブタ→彰 「野ブタパワー」
冗談で言ったことを真面目に受け止めちゃう素直なところ、そしてそれをなんの躊躇もなくすぐに行動に移せるところが、野ブタの可愛いところなんだよなあ。このドラマのこういう「誰かのために、誰かが行動する」っていうのは見ていて嬉しくてたまらない。しかし、キヨシローって神主だったのか……そして、巫女萌え。


野ブタ→カスミ(柊留美)「『蒼井さん復帰』の絵馬」
まぁ直接渡したわけではないのですが。前半全くカスミの出番がなかったので、「まさかこのままフェイドアウト!?」と思ったのですが、ちゃんと出てきてくれてよかった。しかし、登校拒否か……一応、罪悪感は感じてるってことだよね、カスミも。野ブタのおかげでカスミも変われたってことかな。そう考えると、野ブタパワーは絶大だなー。


・神主(忌野清志郎)→野ブタ 「魔除けの札」
「一番大事な人が悪い目にあう」ということだが、修二と彰、どっちも自分にとって一番大事な人なので選べない。切ろうとする野ブタもすごいけど、ノコギリ持ち歩いてる彰もすごいよな。危ねぇよ。最後に、川にぽちゃんと投げ捨てたのは野ブタらしいよなー。「三人で、バ、バチ当たろう」って。しかもそのバチはなぜかシッタカ(若葉竜也)に(本当にそのバチかどうかは不明ですが)。自分にバチが当たるんじゃないかと不安半分、期待半分だったのに、シッタカが怪我をして「あいつが大事な奴なの!?」と嫉妬する彰がかわゆい。そしてシッタカの怪我の直りが早いこと。


・教師たち→修二
まずはセバスチャン(木村祐一)から、アンパン。何故アンパン……
黒木先生(たくませいこ)から、「本当は好きな人にあげるはずだったが失恋したので修二にあげることにした」マフラー。ま、普通はいち生徒にマフラーなんて渡さんわな。
校長(不破万作)から、「これで、何でも好きなもの食べなさい」と割り箸。「寒いギャグ」だと横山先生(岡田義徳)は言ってましたが、ちょっと笑っちゃったよ。てへ。


・悟(宇梶剛志)→ノブタン(深浦加奈子)「ラブレター」
この夫婦のエピソードは微量ながらも結構好きだった。「世界に誰か自分の全てを知ってくれている人が一人でもいると嬉しいから、結婚した」とかね。深浦ママは最後まで親らしいシーンはなかったけど、以前エントリで書いたとおり、それで正解だと思います。本当はいい母親なんだ、と僕は勝手に解釈しております。


・キャサリン夏木マリ)→三人「二つ集めると幸せになれる人形」
最終回、あまりキャサリンの出番がなくて寂しかったけど、でもいい味出してました。こんな大人が周りにいてくれたらなあって思いましたもん。顔はちょっと怖いけど。


・三人→三人 「二つ集めると幸せになれる人形」
今日のうるうるポイントその1。さすが木皿さん、小道具の使い方がうまいなーと感心すると同時に、三人が三人とも三人の幸せを思ってるんだなーと理解して、ぐっときてしまいました。前述しましたが、こういうのにすごい弱いんだよー。


・修二→まり子(戸田恵梨香)「海&弁当」
ぎくしゃくしていた二人が、ようやく和解できたシーン。今までまり子に弁当を作ってもらっていた修二が、今度はまり子のために弁当を作ってあげたのがちょっとじぃんときたり。何度も言いますが(しつこいですね)あーほんと修二もったいないよ! そしてまり子、あんたはマジでいい子だ!! 実は僕、初回っから黒幕の犯人として彼女を疑ってたんですよね。ほんとごめん。だからもうそのことには触れないで! あとあのあずきのシーンでは「録音すればいいのに……」って思ってしまった。大変そうじゃん。


・みんな→修二 「さよならのプレゼント」
今日の「ん?」ポイントその1。「女王の教室」や「1リットルの涙」でも思ったんですが、こんな風にぞろぞろクラスの生徒全員来るなんてちょっと現実離れしすぎだよなー。学園ドラマにはありがちな光景ですけど、これ個人的にはかなりダメなんだよなあ。あ、でもカスミがちゃんと来てくれていたのには嬉しかった。こっそり「野ブタパワー、注入♪」してたりガッツポーズしてたりなシーンも良かったです。「ファイト、にゃー!」はちょっと木更津キャッツアイを思い出しちゃったり。あと、バンドーさん(水田芙美子)って実はツンデレだったんですね(え、違う?)


野ブタ→修二 「彰」
これはちょっと苦しいか? まあいいや(いいのか)。これ実は「ん?」ポイントその2だったんですよね。転校先に彰がいて……ってのはちょっとおいおい、と。最初はただのそっくりさんだと思ったのに、いくら金持ちだからってあんた。しかも学校名が「網五(アミーゴ)学校」ってどうなのよ。でも「野ブタが修二のところへ行け」って言ったのは、やっぱり野ブタが「修二にはまだまだ彰が必要だ」って感じたからなのかな。なんせ「二人でひとつだった〜♪」だもんね。それに、野ブタもいつまでも修二と彰といられるわけじゃないし、いつかは一人で行動しなくちゃならない日も来るわけで。そう考えたら、妥当な展開だったのかな。最後の海のシーンは「THE☆青春!」でしたね。しかし、寒そうだ……大変だな、二人とも。でもね、そのあといきなりBGMが切れて主題歌&CGアニメが始まるのはどうかと……なんか、余韻に浸れなかった感じでした。


修二と彰野ブタ 「笑顔」
うるうるポイントその2。今まで笑えなかった野ブタが、初めて笑顔になれたシーン。階段を上るシーンではパンツ見えそうでドキドキしたんですが、そのあとの台詞&涙にはこっちまでうるうる。「今まで自分が何をしたいのか分からなかった」彰が恋愛感情を持ち、「今までうまく笑えなかった」信子が笑顔になれ、「今まで自分を演じていた」修二が初めて自分の気持ちに素直になれた。それはこの三人であったからこそのことだ……ということを暗示しているようで、そしてそれがこのドラマのテーマですよね。野ブタだけじゃなくて、修二も彰も、三人はお互いにプロデュースしあってたんだと思う。


最終回、ちょっと微妙かな? と思うところもあったものの、何度か見直していくうちどんどん良くなっていくように思えて。こりゃDVDは購入せねばな、と。ちなみに僕の好きな回は「114(いいよ)の日」の話とラスト前2話かなー。要するに、修二が変わっていく回が好きでした。
ちょっと「あれ?」と思うような回もあったものの、やっぱり修二たちとは同年代ということもあり、かなり考えさせられたこの作品。やっぱ木皿泉さんはすごい。はじめは「えー、ジャニーズ二人主演かよ? 堀北真希って、可愛いくせにブス役やるわけ? キヨシローもなあ、いかにもすぎるキャスティングだしなあ。で、戸田恵梨香って誰よ?」とかなり不安だったのですが、回を増すごとに良くなっていって。修二を取り巻く人たち、特に彰・信子・キャサリン・おっちゃん・まり子がすごくいいキャラだった。
でも次番組が激しくつまらなさそう……この枠は「瑠璃の島」「女王の教室」そして「野ブタ。」と、良作揃いだったのにー。


あ、あとで別エントリで最終回の良かった台詞をピックアップしていこうと思います。見たい! という方だけどうぞ。