「女王の教室SP」

女王の教室SP「エピソード1〜堕天使〜」

この物語は、愛と理想にあふれた一人の女教師が、悪魔のような鬼教師に生まれ変わるまでの数年間の記録

いい加減目覚めなさい!」「イメージできる?」が懐かしすぎる。


初っ端っから過去の回想シーンで、「まさかダイジェストじゃないだろな!?」と思ったのですが、そうじゃなくて良かった良かった。しっかし濃い2時間だった……でもなんとなく、ただ辛辣な物語を詰め合わせただけ、という気がしなくもない。特に子供の話ね。一応それなりに楽しめたんだけど……連ドラのときは辛辣な内容でも、クラスがいい方向へ向かっていくストーリーだったから感動したんだけど、今回これじゃあなあ。あと演出が過剰だった。


再教育センターに再び行くことになった真矢(天海祐希)。試験官(?)が良純って……なんか気が抜けた。つーか再教育センターって、1対1でやるものなの? あと、電気はつけようよ。
和美(志田未来)が出てくれたのは嬉しかったなあ。最近見なかったけど、結構大人びましたねえ、未来ちゃん。しかし久々に見た和美のキャラはかなり痛かった……だから手紙はやめれっちゅーに。


前半は真矢が新しく担任を持った時の話。しかし頑張りが空回りし、保護者達からも文句を言われてしまう。扇子を扇いでいるおば様には笑いましたよ。描写が妙に漫画ちっく。
で、ここに出てくる池内愛(後藤果萌)って子がまたこれ危ない子でして。阿久津先生の愛情を独占できないのなら、陥れてやる……と、自殺するだの虐待されただのうそぶく始末。母親も三浦理恵子っていうわけで吠える吠える。画面が暗くなったお約束のシーンではゾッとしてしまいました。
将来ストーカー間違いなしなこの子のせいでマヤマヤは学校を追いやられてしまうわけですが、ちょっとこの子の性格が破綻しすぎててちょっとついていけなかったかな。連ドラでは友達を裏切る様子とか、「自分さえよければいい」という描写とかが妙にリアルだったもので、余計に。
しかしこの池内さん、ちょっと雰囲気が志田未来ちゃんに似てません? それを狙ったキャスティングなのか?


中盤は真矢の家族の話。夫が生瀬さんということで、会話はちょっとコントちっくなところもあったり。そして両親の話も出てきました。これは明日あたりまた出てくるのかな。しかし父親・西岡徳馬、母親・江波杏子ってすごい両親ですね……江波さんは出てくるだけで怖いんですけど。噛み付かれそうだ。
ここの話は子供が溺れているシーンより、真矢と保彦(生瀬勝久)の喧嘩・翔(武井証)の顔面痙攣の交互のシーンがすごく怖かった。でもここらへんのエピは取ってつけたようであまり話にのめり込めず。


後半は成長した池内さん(戸田恵梨香)の話。お、「野ブタ。」のまり子じゃん。恵梨香ちゃん、ギャルサーにも出るし、順調に仕事増やしていってますね。日テレでしか見ないのが気になるけど……だけどまり子のいい子すぎるイメージが固執してしまって、あまり不良娘なイメージはなかったかも。
でも池内さんのエピソードがほったらかしじゃなくてよかったです。「あなたを誰も好きになってくれないのは、あなたが誰も好きにならないからよ!」と啖呵を切ったシーンは、今の真矢を彷彿とさせますね。ラストには髪の毛をくくって服装も地味めにして、だんだん「女王・真矢」に近づいてきたって感じ。だけど池内さんはどうやって真矢のケータイの番号を知ったんだろう。


前半の頑張りすぎてなめられたり、「友達だと思って……」とか言い出したり、挙句辛くなって結婚にすがろうとするのは連ドラの天童先生(原沙知恵)を思い出しました。そういえば連ドラで天童パパ(平泉成)が「娘がいることもご存知だったんですか」と真矢に訊いていたけれど、それってこの話の伏線だったの? あのときは「なんのこっちゃ」と思ってたんだけど、まさかスペシャルの布石だったとは。やられました。


明日はいよいよ「どうして人を殺しちゃいけないんですか?」な子の話。「どうして殺しちゃいけないか、教えてあげる……」と言ったときの天海さんのお顔が夢に出そうなほど怖かったです。
しかし、「誰にもぉ〜♪」なEXILEの曲がないのは寂しかった。重い内容の中、あの主題歌と踊りが癒しになっていたんだなあ、と今更気付いた次第です。