「女王の教室SP」

女王の教室SP「エピソード2〜悪魔降臨〜」
松川尚瑠輝君、ちょっと大人っぽくなった?


いやー、またしても濃い内容でした。人の死に対して何の感情も抱かない少年・英二(森田直幸)。この前見た映画「危険な遊び」を思い出しました。クラスを統制して、翼(伊藤大翔)をみんなで一斉に苛めているのは恐ろしかった。英二が発言するたびに「ガタガタッ」と大仰な仕草で英二を振り返るシーンなんて、なんか病的だったよ。特に、「財布を盗んだ犯人は誰か?」を書かせたとき、翼以外の全員が翼の名前を書いたところ。誰一人として白紙で出すとかしてないのがねえ……でも翼君の家ってそこまで貧乏っぽくなかった気が。もうちょっと階段歩けばギシギシ言う感じのアパートを想像していたよ。で、あの財布紛失事件は結局あの子の自作自演だったってことですか?
しかしドラマに出てくるこういう問題児って、大体家庭環境が原因だったりしますけど(今回も「兄が死んだ」「厳格な父」「甘やかす母」など)でもごく平凡な家庭に生まれ育った人でも、こういう考えを持つ人がいないとは限らないと思うんですよね。特に今少年犯罪とか多いわけだし……あーしかし末恐ろしい世の中になったものだ。ちなみに英二の父親役は矢島健一。いやらしい権力者の役にぴったり。母親は西田尚美。こんなでかい息子を持つ母親役は初めてじゃないですか?


だけど毎回思うんですけど、ちょっと保護者や教師の表現が露骨すぎません? なんていうか、毎回真矢(天海祐希)を陥れる方向にしか動きませんよね。最後で真矢が英二の首を絞めた時だって、誰も真矢の傷について言及しないっていうのはおかしすぎ。しかもあれだけやった英二にはお咎めなしですかい? 殺人未遂だぞ、あれ。
ラストの「どうして人を殺しちゃいけないか、教えてあげる……」というところの天海さんの顔がクソ怖くて。天海さん、ホラー女優としてでも全然いけますね。昨日ちょっと蛇足だったと思われた翔(武井証)が死ぬ話は、この「人が死ぬ」という話とリンクしていたんですね……なるほど。考えてみれば財布事件も、翔や翼が溺れたときも、周りに左右される子供たちも、「幸せになれる人は一握りしかいない」という台詞も、英二のボールペンも、ちゃんと連ドラの時と繋がっているんですよね。うまい脚本だなあ。


あ、だけど、真矢の両親の話はどうなった? 父親(西岡徳馬)が何かしたとか言ってましたよね?(ていうか西岡さんだとセクハラとかしか思い浮かばないんだけど。ごめんね西岡さん)あれはどうなったんだ……気になる……
そこを抜かせば、連ドラに負けず劣らず面白いスペシャルだったと思います。遊川さんをこのドラマでかなり見直しましたよー。ホームドラマしかかけない人かと思いきや。こういうドラマを作ってくれる日テレも大好きなんだけど、何あの「ギャルサー」の予告。超つまんなそうなんですけど。