「嫌われ松子の一生」第三章

嫌われ松子の一生 第三章「究極の転職!」
本郷君はリーゼントもとい、ヤクザ役がクソ似合わないねえ。


岡野のどことなく情けない感じが、映画の劇団ひとりというキャスティングでうまいなあ〜と思ってたんですが、ドラマのタニショーもよく合ってた。「君を護ってみせる」だの、「君が本当の愛を僕に教えてくれた」だの、そんな歯が浮くような台詞を吐きつつ、別れるときはとことん冷徹に……みたいな感じの役がいかにもタニショーっぽくハマってました。しかし岡野(谷原章介)との別れはやっぱりどう考えても松子(内山理名)の失態だよな。あれはルール違反だろ。なんかドラマでは興味本位で家に押しかけちゃったうふ♪みたいになってましたが……原作では奥さんを値踏みするために押しかけたんだったと思うんだけど。それで手首を切ったものの死にきれず、血を拭くというシーンはなんとも間抜けで良かった。しかしあのお札を破るシーン……あの時の笑顔は「清々した」というよりも「恨んでやる恨んでやる恨んでやる……」という恐ろしい笑みに見えたのは僕だけでしょうかね。
そして岡野に別れを告げられた松子は「白夜」に出向き、ソープ嬢として雇ってもらう。あそこでバーンと脱ぐシーンは良かったんだけど、それまでに何度も何度も赤木(北村一輝)に会っているのはちょっとどうかと。原作でもあれだけ会うことはなかったと思うんだけどな……なんか私情で雇ったと思われても仕方のないシーンになっちゃった気がする。あそこのシーンはいいのになあ。しかし、脱いだ内山さんよりもその目の前にいる北村さんの方が色気が凄いっつーのはどういうことなんですかね。なんか内山理名には萌えられないというか、あんまりドキドキしないんだよなあ。最後のあの三つ指ついて迎えるシーンにはちと笑ってしまった。
家に出向いた松子が、父(塩見三省)の日記を見つけるシーンも良かったですね。「松子からの連絡なし」の連呼はちょっとくどかったけど。このドラマ……というか小説の根底は「父親からの愛情を注がれたかった松子」だと思っているので、こういうシーンをふんだんに取り入れて欲しいところ。本を読んだだけではなんとなく薄っぺらに感じられたシーンでも、やっぱりドラマにして実際の動きを見てみると結構違いますね。想像の幅が広がるというか。始まる前は「映画と同じようにコメディに」と思ってたけど、映画は映画ドラマはドラマと全く別物にして、そして原作に徹底して作られているのはやっぱり良かったみたいですね。


現代パートですが、やっぱりめぐみ(小池栄子)の登場で随分見易くなったかと。小池栄子のあのヅラはどうかとおもうけどね……ワンナイかよっていう。「一番いい女が私だよ」とか、姐御肌系の役はハマってて結構いいのに勿体無い。そして浮きまくりの羽賀は如何に。


来週は吹越満登場。小野寺役かな? つかもうそこまでいくのか……そして予告でちらっと見えた年取った松子ですが、なんとなくメイクがかなりヤバげな予感……