「14才の母」第五話

14才の母 第五話「バイバイ……初恋が死んだ日」
しかし自習の多すぎる学校ですね。さすがにあれはないだろう。


今週で「産む」「産まない」の話は終わりかな。こっちの気持ちもかなり冷めてきてしまっているので、今週でこの論争が終わってくれてホッとしているのですが、それでもやっぱりかなり冷めた眼でこのドラマを今回も見ていたことは確か。前も書いたとおり、主人公の未希(志田未来)に設定として子供を産ませなければいけないわけでして、そのためには両親の同意が絶対必要なので、いつかは加奈子(田中美佐子)も忠彦(生瀬勝久)も出産に同意させる展開にしなければいけないのは分かるけど。それでもやっぱりちょっと無理矢理だった気がする。特に加奈子……わりとあっさりと認めた感じが。子供を産むということに関しては父親の忠彦よりも母親の加奈子がよく知っているはずで、それなのに……という感情がどうしても拭えない。出産することによって未希にかかる負担だけでなく、家族(特に弟)が好奇の目にさらされたり、親たちの経済的負担、そして何より生まれてくる子供の行く末とか、色々問題は転がっているはずなのに、正直言ってそうまでして子供を産みたいという未希の気持ちに全く説得力が見出せない。男の僕に「母性」だなんて分からないので、「母性だ」と言われたらもうそれ以上何も言えないんですが、それでもやっぱり浅はかな気がする……まだ悪役(?)の静香(室井滋)の方が正論を言ってるような気がするよ。ま、多分これも今週までだとは思うんだけどな……来週からはシビアな現実が襲いかかってくるみたいだし。それを見たらやっぱり「ここまでリスクを犯してまで産む理由が分からん」って思っちゃうのかもしれないけどさ。
しかし今回は軽く室井滋劇場でしたな。怒ったり泣いたり大変ですね……そういや波多野(北村一輝)に「あんたを潰すまでやるわよ。私にはもう、怖いものなんてないんだから」って言ったけど、静香ってそんなに力あるのか?


で、智志(三浦春馬)ですが、やっぱり「逃げることなんて出来ない」ですか……「逃げること」が出来ないとしたら、何が出来るの?って感じ。もし中絶するとしたらそのお金を払うことも出来るわけないし、産むことになったって認知するわけでもないんでしょ? たかだか15才には何も出来ません。「俺、最低だ!」って自虐するのは大変結構だけどその後母親の車に乗っちゃうのかよ!っていう。あのシーンはちょっと唖然モノでしたね……何だかんだ言ったって静香の庇護から抜け出すことが出来ないって事でしょ? つーか、自虐している暇あったらきちんと避妊しろっつーの。初回は「あぁ、あんまり過激な性描写は避けてるのかなあ」と純情少年少女が見たらまるでよしよししただけで妊娠してしまったかのような未希の智志の行為でしたが、やっぱり大事なのは「妊娠したらどうするか」よりもそれを防ぐことでしょ。と今更になって思い始めてきた。つかどうしてそれを誰も言わないんだろ……智志も避妊の方法ぐらい知ってただろうに。いくら衝動的で道具も無しにやったとしても、まさか一回こっきりじゃ妊娠しないだろうと思ったとしても、そこらへんはきちんとしとかなきゃ。それを考えると、智志が来週いじめられるみたいですが、これも「父親」としてのリスクだと割り切るしか仕方ない気がしてきたよ。だからこそ何の罪も無い弟君(小清水一揮)がいじめられるとかするのはかなり可哀想だ。「人を殺したんだったら怒れるけど、生まれてくるんでしょ? どうしたらいいか分かんないよ」という言葉は印象的だったなー。あと波多野の「しっかりしているように見えてももろいもんですよ」という台詞も。