「嫌われ松子の一生」第六章

嫌われ松子の一生 第六章「女子刑務所雑居房
はいりには妙な威圧感がありますな。


原作もそうなんだけど、ドラマの女子刑務所シーンも特に陰湿ないじめなどもなく、何となく明るい雰囲気で良かったです。「女子刑務所雑居房」っつーとどうしてもピン子がやってるような陰険なドロドロした心情が渦巻くイメージで、ドラマでも大体そうなので、こういう学校みたいなノリの刑務所は新鮮で楽しかった。騒いでるのを聞きつけて看守がやって来るのもなんとなく修学旅行っぽかったし。つーかこのドラマの看守って結構甘いよなー。無駄話してても結構黙認してたしさ。
そして今回もキャスティングばっちりだなー。最初は一番の不安がキャスティングだったけど、これは映画に勝るとも劣らないキャストかも。有坂来瞳は見事に気持ち悪かったし、ふせえり山田スミ子も良かった。予告でのふせえりはクマが凄くていかにも「ヤク中!」って感じだったんだけど、実際見てみたらなかなかコミカルな役だった。「ヤク中は悪くねえぞー」って茶々入れてるのは面白かった。もちろん小池栄子も、「タチ」として人気があるのが分かるぐらいかっこよかったっす。いやーしかしこのドラマで「タチ」だの「ネコ」だの、レズビアンの世界について説かれるとは思ってもなかった……


しかし松子(内山理名)は相変わらずよく分からんな。ま、島津(杉本哲太)に「忘れてください」と言いつつも、結局は諦めきれなかったってことか。そうじゃなかったら手紙書き溜めたりしないもんなー。それを送らなかっただけ良かったけど……そして、美容師を目指すことにした松子。やっぱりそれは島津との関係を考えた上での行動なんだろうなあ。うーむ。


来週は松子・美容師編かー。秋野暢子がゲスト。正直言って刑務所以降の展開は印象が薄いというか、なんだか今までに比べるとインパクトに欠けて面白味があまりなかった覚えがあるんですよね。このドラマというか、この作品自体って毎回毎回違うドラマを見せられているような多彩さも売りだと思うんですが、来週あたりからは龍洋一(要潤)と再会したりだとか終盤に向けてまとめに入ってくるんで、どうしてもコンパクトに落ち着いてしまうんですよね。残念だ。
あと松子が殺されたことで「犯人は誰?」とか結構真剣に考えてらっしゃる方が結構おられるようですが、ネタバレしない程度に言いますと、このドラマをそういうサスペンス要素のあるドラマとして捉えちゃ後でがっかりするかも……「誰なんだろうなあ」と漠然とした興味を持っているぐらいが良いと思います、はい。