「わたしたちの教科書」第九話

わたしたちの教科書 第九話「大逆転の重要証人」
ポーちゃんって……珠子さん(菅野美穂)丸くなったなあ。


やばいやばい、今回凄い良かった。今までバカにしてた坂元裕二にこうまでしてやられるとは思わなかったよ。ただ単に物語の賑やかしだと思っていた壁の落書きや脅迫状、コースターとか熊沢先生(佐藤二朗)の娘との話とかそういうのが全部伏線としてなりたってて、しかもあの裁判シーンでどーん!ってきたもんだからこれは反則技。まずあの落書きと脅迫状ですが、ポー様(鈴木かすみ)が全部やった事で、そしてそれを加地(伊藤淳史)がことごとく隠蔽に加担していた、っていう構図が凄く皮肉だった。このドラマの中学生や学校にリアリティがあるとは全然思えないんですけど、ポー様の「気付いて欲しくなかったけど、気付いて欲しかった」っつーのは何かすっごい分かる。えらい抽象的なんだけどねー。このドラマで初めて共感できた台詞ですよこれ。あ、だけど「加害者側にも理由がある」っていうのはどうかと。いじめをしていい理由なんてあるのか? まあとにかくポー様が助かって良かったです。助けたのが加地じゃなくて良かった。やっぱここは明日香(志田未来)を助けられなかった珠子じゃないとねー。っつーか加地さんすっげぇ影薄くなりましたね。でもあれぐらいの方がうざくなくていいかも。他の教師が続々と改心(?)している中、逆に加地だけが副校長(風吹ジュン)側に……なんてこともありえなくないよな。


そして今回のMVPは何と言っても佐藤二朗さんでしょう。佐藤さんってアクの強い演技するし、アドリブ全開だし(今回の「人探しなめてるでしょ」は多分アドリブ)、妙な役しかやらないイメージですが、やっぱ芸達者なんだよなあ。涙鼻水ダーダー流して話す佐藤さんの迫力が凄かった。周りの出演者も迂闊に演技ミスなんてしてられないよね……って感じ。あの娘との話も効いてたよなー(ちなみに僕は熊沢先生の対応は間違ってはないと思う)。そしてあの靴のエピソードも泣けた。口ばっかの加地よりも全然かっこいいよ熊沢先生! かっこいいと言えば戸板先生(大倉孝二)も異様にかっこよかったです。本当珠子とはナイスカップリングだよなー。しかしこれから熊沢先生や戸板先生はどうなるんだろう。明らかに副校長に反逆者として捉えられたもんな。そういえば加地ですけど、さっき「最後まで副校長側にいるかも」とか言ったばっかなのにあれなんですが、学校にいじめがあったって分かった途端もしかして珠子側につくとかいう都合の良い暴挙かます気なんでしょうかね? そんなん許さんぞおい。


そうそう、今回ポー様の話になって、親の事がちらっと触れられたんですけど、親の出番が無くて本当に良かったなーと思った。「野ブタ」でも似たような事書いたんですけど、学校だけの世界で繰り広げられる物語なんだし、あんまり親とかが介入しちゃ面白くないと思ってるんで。と思ったら予告で兼良(冨浦智嗣)の母親出てきて「陸はそんな子じゃありません!」とか言ってるし……ちょっと萎えた……でも陸の証言は楽しみ。化けの皮を剥がしてやれー。
あーしかし、今回の佐藤二朗を見れただけで満足ですよこのドラマ。いや本当に。