2007年春クール総括

だいぶ遅くなってすいません。完走は6本。このクールは期待していたドラマにことごとく裏切られた感じがする。つーかただ単に僕が過剰期待すぎたっぽい気もするんですけどねー。


1「ライアーゲーム

45分という短い時間を有効に使ったためかテンポも非常に良く、次回への引きも抜群で、毎回毎回ちゃんと見せ場も作ってあり、キャラクターの個性もきちんと描かれているという良い作品だったと思います。ストーリーも難しすぎなくて良かったし。だからこそ最終回はすっごい残念。やっぱ3時間のSPはいらなかったんじゃないかねえ。ライアーゲーム主催の具体的な理由とか、伏線張りまくってたわりには投げっぱなしって感じで残念。終わり良ければなんとやらの逆ですな。フジはこうやってすぐ調子に乗っちゃうからせっかくの名作でも自ら潰している時が多いのに気づかないんだろうか……ぶつぶつ。そしてキャストに関して。戸田恵梨香ちゃんは結構良かったと思います。素直すぎて鬱陶しくなるギリギリって感じで(最終回はさすがにうざかったけど)。あと松田翔太君も演技の硬さが回を増すにつれ抜けていってかなり上手くなった気がします。そして何よりフクナガだよねえ〜。ここ最近のドラマでは一番アクの強いキャラだったのではないかと。いろんなところで大人気でしたな、彼。


2「セクシーボイスアンドロボ

かなり好みのキャスト、個人的にご贔屓のスタッフ(主に脚本・演出・P)とあって、評価を甘くしたいのはやまやまなのですか、公平な目で見たらやっぱり「ライアーゲーム」には勝てないかなあと。何しろ良い話とそうじゃない話の落差が激しくて。それは木皿脚本の回にも言えたことでして。伝えたいことは分かるんだけど、どうも肝心のストーリーが面白くない。「お歯黒女」「幸子」はいまいちでした。「三日坊主」は初回だったためか見た時「うぉおーーー!」と思ったんだけど2回目見てみたらちょっと微妙。ただ他の回に関しては見返すたびに新たな発見があったり、細かい伏線に気づいたりとかして面白くなっていった感じはしました。あとやっぱり一番好きだったのが「ZI」かな。非現実と現実のバランスが一番良かったと思います。「プッチーニ」はちょっとあの3人に頼りすぎかなあという感じはしました。面白くないわけじゃなかったんだけど。そして肝心の最終回がちょっと微妙だったんだよねえ。そして何より「ハンバーグさん」放送中止は痛い。DVDを待つしかないのかなあ。と、そういう点を考慮すると「すいか」野ブタ」には遠く及ばない作品になってしまったかなあと。あ、ただ大後寿々花ちゃんの演技力には脱帽。すっげーナチュラルな演技で毎回毎回感服いたしました、いやマジで。



3「わたしたちの教科書

序盤のグダグダっぷり、最終回のいい加減さを取っ払った中盤だけ見れば、結構重厚な社会派ドラマになっていたような。つーか無駄な話が多かったんですよね。12話も要らなかった気がする。音也の話も引っ張りすぎだし、何よりあの教師たちの秘密みたいなのは本当無駄だった。意外と伏線がきちんと回収されてたのはちょっと驚いたけど(何せ脚本が脚本だしぃ)。そしてこのドラマといえば、もうあの佐藤二朗の裁判の話の印象が強すぎて、逆にそれしか印象がなくなってしまいそうな勢いです。「雨と夢〜」でもそうだったけど、普段おちゃらけてる役ばかりの佐藤さんのマジ演技、っていうのに僕は弱いのかもしれません。小市民っぽいのもなんか良い。そして志田未来ちゃんの出番の少なさにはびっくりだ。もったいねえ使い方だな〜とか思ってしまう自分が何かイヤ。かなり難しい役だったから、これぐらい有名な子役さんじゃないとドラマに厚みが出なかったのかもしれないけどさ。とにかく坂元さんは月9で書くのはマジでやめたほうがいいかと。っつーかこの人の「ラスト5分パワー」はマジで凄いですよね。「あなたの隣〜」でも思ったけど。下手すれば牧子並みかもしれん。


4「帰ってきた時効警察

なんつーか、小ネタラッシュが今回は何故かかなり鬱陶しく感じてしまった。前作はわりと好みかなーっと思っていた園さんの回はストーリーも小ネタもつまらないということごとく全滅状態。そのせいかこのドラマ存在自体忘れそうになっていた時もしばしば(それは僕の注意力が無さすぎるという声もあるが)。あ、オダジョー脚本・監督回は意外と良かったです、異色っぽくて。そしてケラさんの回を見逃したのはかなり痛いな……某サイトで見た「しゃくなげ」「月見そば」だけでもうご馳走様って感じだったのに、本編は一体どうなっていたのやら。続編はまた作る気かなあ。視聴率は結構良かったんでしたっけ? うーん、もうネタ切れっぽいかほりがするんですけれどもー。


5「バンビ〜ノ!

見てるときはそこそこ楽しめたけど、非常に印象が薄いドラマ。でも視聴率はそこそこだったらしいし、原作はまだまだ続いてるみたいだから、続編は大いにありえるよなあ。うーん、そのときは見ないかも。キャラに個性があるのはさすが岡田脚本、って感じだったのですが最終的にはみんなただのツンデレになっちゃってつまらなかったです。あのアダルティック(?)な3人組は結構好きでしたが。あとホール編があんなに長かったのはなんでだろ……もうちょっと短くても良かったんじゃないかなあと今更思います。


6「特急田中3号」

これも無駄に長かったんだよねえ。もういっそのこと5話ぐらいにしてた方がすっきりしてたかもね。キャラ設定がふらふらふらふらしてて、誰にも感情移入できない。これって青春ドラマではかなり手痛いことでは? 大体青春ドラマって「あぁー、いいわぁ青春」ってありもしなかったはずの青春物語にノスタルジーを感じるか、もしくは「あいたたたーっ」と古傷をえぐられるかのどちらかの感情を抱くのが要なんじゃないかと思うんだけど(主に前者が多い)これはどっちでもなかった。ストーリーも似たような話の繰り返しのわりには行き当たりばったりさが目についたし。


(以下リタイア作品)
プロポーズ大作戦
はっきり言って現役学生の僕には痰唾モノ(何それ)でしかなかった。つーか山Pの演技の幅の狭さってすっげーやばいんじゃないか?とこのドラマ見て思ったんですけれども……キムタクってよく「同じ演技しかできない役者」って言われるけど、それって同じような役しか与えられないっていうのも一因だと思うんですが、山Pの場合色々な役を与えられても同じような役にしか見えないんですけど……よくそう言われる役者に織田裕二さんとか仲間ちゃんとかいるけど、2人に比べて演技力が乏しいのが痛い。なんか常に無表情だし、喜んでも怒っても顔一緒なの。「野ブタ」ぐらい異色の役柄だとむしろ逆に良くなるんだけどなあ。

花嫁とパパ
ひたすらに石原さとみちゃんがうざくなったドラマ。あれって意図した演技だったんですかねえ? うーん。しかし彼女もドラマにあまり恵まれないなあ。

「鬼嫁日記」
未見リタイア。つーかこれが続編できるほど人気があったことに驚きました。

「夫婦道」
まったりしすぎてたのがちょっとなあ。子供たちも無個性すぎてちょっと辛かった。役者も地味めだったのも相まって。あとやっぱり芸人を前面に押し出したドラマっていうのは苦手。

ホテリアー
上戸彩ちゃんも作品と視聴率に恵まれない女優だ。つーか今更韓国ドラマリメイクっていう発想自体ちょっと、ねえ。韓流ブームっていまだ下火になってないんですかね? ちらっと見たけどあれって昔の日本のドラマの焼き直しにしか思えないんだけど(つーことでみんな日本のドラマも見ましょう!*1)。

「孤独な賭け」
伊藤君にキザな役は似合いません。つーかこれって最後どうなったのかなー。感想全然見当たらなかったんだけど。

生徒諸君!
内山さんに「元気な役」をやらせたら「うるさい役」になってしまう気がする。というわけで彼女は素朴な役が個人的にはベストだと思うわけですよ。

喰いタン2」
未見リタイア。でもこういう大人も子供もおねーさんも的なドラマってもっと作られてもいいと思う。

「冗談じゃない!」
レビューのみリタイアしましたが結局あとになって見るのもやめてしまいました。1回見逃したら「もういっかー」って気分になっちゃいまして。


今クール、僕が見ていたドラマは総じて「最終回が微妙」だった気がします。やっぱり最終回って難しいもんなんだなあ。終わり良ければなんとやらってね(2回目)。

*1:って、日本のドラマ見てない人がここ来るとは思えないんだけどね