歌野昌午「さらわれたい女」
「私を誘拐してください」……彼女は便利屋である「俺」に、報酬百万で誘拐狂言の共犯を頼まれた。理由は「夫の愛を確かめたいため」。便利屋の綿密な計画により、誘拐は完全に成功した。はずだった……
- 作者: 歌野晶午
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/01/25
- メディア: 文庫
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萩原聖人・中谷美紀主演の映画化「カオス」は見ました。映画のほうはだいぶ前に観たので記憶が曖昧なのですが、小説で「ああ、ここはこうだったんだー」と納得。そして誘拐の手段が凄い。これ模倣犯とか出てこなかったのかな。どんでん返しも見事に騙されて、オチを知っていても矛盾点が無い(たぶん)のはさすがって感じなんですが、ラストがちょっと綺麗に締まってない感じがした。映画のラストは良くも悪くも「映画っぽい」ラストだったんだけどな。あと題名がストレートすぎやしませんかね? せっかく面白いのに「さらわれたい女」ってタイトルはちょっとあれかも。