「佐々木夫妻の仁義なき戦い」#8&9

佐々木夫妻の仁義なき戦い #8&9 まとめてレビュー
8話は週遅れになってしまって、特に書くこともなかったのでまとめて。


しかし、なんか全然笑えないドラマになってきてますよね……前半のコミカルな雰囲気は一体何だったんだか。今まであったクスッときていたシーンも皆無で、ひたすらただただいたたまれない展開でした。っていうか誰にも感情移入できないってのはどうよ? ちょっとキャラ設定がいい加減すぎる気がしました、今回。「白夜行」も大好きなドラマだったんだけど、展開を面白くするために登場人物に結構無理やりな行動をさせることが目立ったりしてたんだけど、今回・前回の「佐々木夫妻〜」はそれが特に顕著でした。まあ、もしかしたら森下さんは登場人物に愛情もクソもないのかもしれないけどさ。だって律子(小雪)も法倫(稲垣吾郎)もすっごい嫌な奴にしか成り下がってないもんね。これを見て「同情するわー」とか「同感だな」とか思う人はいないと思うんだけどなあ……「子供が産まれてから離婚し、子供を妻から取り上げる」なんて計画を着々と立てている法倫は陰湿だと思うし、「子供をきちんと育ててる」とか言いつつ法廷に息子を連れ回す律子はやっぱりちょっとおかしいと思う。怪我や誤飲よりもそっちの方が問題だと思うのは僕だけか?
まあでも逆に、普通は感情移入させるべきはずの主人公の2人をとことん嫌な奴にしてしまうってのはある意味新鮮かもね。それはそれで森下さんの作戦かもしれないし(どないな作戦やねん、って感じではありますが)。


でもなあ、ドラマとしては良くできてると思うし、「主役2人が嫌な奴すぎる」「登場人物がただの駒にしかなっていない」ということを除けば結構面白いドラマだと思うんだよね。特に証言をした猪木(古田新太)に律子が「証人は女性ではないから分からないかもしれませんが」と言っちゃったところ。佐々木夫妻の問題になる前に猪木のエピソードをはさんできたのがここで効いてくるよなあ。あれも育児問題が絡んでいたから、特に。そして桜庭(小出恵介)もなんか律子側につきそうな雰囲気だったし(しかし何故彼は桜庭きゅんと呼ばれていたのか)、今後の展開は気にはなるんだよね。そこらへんはさすが森下佳子、って感じではあるんだけどさ……っつーか面白いことは面白いんだけど、どうしてあの夫婦がこんなに戦ってるのかよく分からなくなってきたよ。まあとにもかくにも、最終回は子供がベストな状態な結果である終わり方をしてもらいたいもんです。いっそのこと、猪木と小川(山本耕史)が育てちゃえば万事解決じゃないのお?