筒井康隆『懲戒の部屋』
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/10/30
- メディア: 文庫
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相変わらず理不尽な話を書かせた天下一ですな。『走る取的』『乗越駅の刑罰』『懲戒の部屋』この三つは特に不条理な展開の連続。個人的には『顔面崩壊』が一番嫌だった。だってただひたすら顔面が崩壊する話なんですよ? 筒井康孝恐るべし。
顔面崩壊以降はどうもホラーとは言い難い作品が続く感じでちょっといまいち。前半はかなり面白かったです。解説が大槻ケンヂで笑った。さすがオーケン、人の作品の解説でも自分のエピソードを盛り込むのを忘れてないぜ!
ちなみに筒井さんでは『家族八景』がダントツで好き。もう一回読み返したいんだけどどっか行っちゃったよ……orz
一番読んでて「ひでぇ!」と思ったのは『イチゴの日』ですな。これはひどい話だと思う、いい意味で。トンデモばっかり書いてるイメージだけど『佇むひと』『母子像』は結構しんみり系で面白いと思うよ!