山田詠美『ぼくは勉強ができない』

ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

最初は「秀美うぜえ！」という感じだったのですが慣れていくうちにだんだんとかわいいやつに思えてきました。作者の思う壺。でもただ秀美や周りのキャラクターが、いかにも「女性作家の書いた男の子」って感じだったのが気になったかな。
比喩表現はすごくいいなあ。くどくなくてしっくりくる感覚。話に特に大きな動きがあるわけじゃないけど感情の書き方が丁寧で柔らかいので淡々としすぎてないのが良いです。なんか変な日本語になったけどとにかく良かったってことです。