どうでもいいですが子供が欲しいです。

おーさと先輩が作品を作ることについて書かれていたので、僕もちょっと考えてみた。小説についてきちんと考えたのって実はあんまりないんだよな。以下無意味にうだうだ&すんげー偉そうに語ってます。閲覧注意。


以前一度「どんな感じで書きはじめるんですか?」と質問されたことがあるのだけど、そのときすごい考え込んでしまって。まず僕の書くものには大抵元ネタがあります。といってもオマージュとかパクリとかそういうのではなくて(たぶん)それに対してインスピレーションが湧いた、というのがあって。それは小説や漫画、童話といったものがやっぱり多いのだけど、まあ中には2ちゃんねるのスレから思いついたーとか歌が元ネタだーとかいうのもあって。で、ネタを思いつくとかちかちかちっと自然に展開が湧いてくるのです。「自然に湧いてくる」じゃあ「どんな感じで書きはじめるのか」の答えになってないわけで、しかも至極当然のようにネタが湧きでてくるみたいに思われてちょっと躊躇してしまうんですけど、まあ実はそんな感じで。
たとえば身内ネタで申し訳ないんだけど、純ちゃんの歌を元ネタにした『彼が殴るの』の例を取ると、歌で元々「DV彼氏の腕を切り落とす」というのがあるわけです。で、そこから「切り落とした腕を自慰の道具に使う」だの「腕が無くなった男に女が愛想を尽かしはじめる」だのといった展開を思い浮かべる。そしてそれを頭の中で並べ立てて書いていくうち、「女は引きこもりだったことにしよう」「女が男に憎悪を抱かせる決定的な出来事は何か」などのアイディアや自問自答を繰り返し、そして展開を組み立てていくのです。基本的に僕はプロットは最低限(登場人物の名前やネタの一部など)ぐらいしか書かないので、展開はほぼ頭の中で作り出すわけですね。正直これはあまりよろしくない方法だとは思うんだけどプロット書いたらそれで満足しちゃうんだもん。オチについては思いついているのもあるけど、思いつかないまま書いているのもあり。『クックロビン〜』や『彼が殴るの』はそっち路線ですね。


とまあさらさらっと書いているわけですが、案ずるは易し産むのは難しです。頭の中で「あーじゃあこういう展開にしたら面白いんじゃねー」と思いついたとしてもそれを書きあげるのは本当に辛い。自分が書きたい展開につなげるためには絶対に「特に自分が書きたいとは思わない部分」があって、そこを書くのは面倒だし辛い。でもそこを書かないと一つの作品にならないわけですよ。だって書きたいところだけ書くのはプロットだけ書いて満足するのと同じだから。そういう意味でも僕はプロットは書かないんですねー。
で、詰まりはじめると「この展開って面白いのかな……」と思うことが僕は結構よくあります。でも煮詰まってるときはそれが面白かろうが面白くなかろうが書くことが大事だな、とも思ってるのです。面白いか面白くないかは書きあげてからいいかなーと。だからといって早く書き上げることは僕は好きじゃなくて。書くペースが早いと思われている僕が言っても説得力のかけらもないかもしれませんが、じっくり、だけどなるべく日にちとかの間を開けずに書くことを目標にしているのです。間を開けちゃうとどうしても怠けちゃうしね。頭の書きたいものが消えないうちに書いちゃった方がいいだろうし。
あと僕は自分できちんと「面白い!」と思ったものしか出さないようにしています。というか、小説に対してはだいぶナルシストな部分があるので書き上げたものは大抵「面白い!」と言えるものだったりするんですけど、でもじっくりと考えて妥協せずに書きたいことを書いた作品ならどんなものだろうと愛着湧くもんじゃないかなーとも思ってます。だから書いた人間に対して作品を「これって面白い?」と訊くのはタブー。僕は一回訊かれて何も答えられなかったけどw


相当長くなってしまった。誰が読むんだこれ。でもまあ書いているときは辛くても、妥協せずに作品をきちんと書きあげられたら、その喜びは本当大きいです。絵に関しても同じで、輪郭描いただけでおえっもういいや、と思っても、いくら下手でも描き上げられたらその喜びは大きいと思うのです。まあ僕は絵は専門外なのであれですが。ただ自分で書いたものを読み返して「あっここ直したい……」というのは出てくるでしょうが、それはそれでまた仕方がないかと。むしろ僕は成長した証拠だと自らを納得させています。またナルシー全開ですが正直以前の自分の作品と比べると、今自分の文章力は確かに上がったなーという手ごたえは確かにあったりするのです。それを自ら確認するから出すというのもあるし、批評会が怖いと同時に楽しみだというのもあるし、何より作品を書くのが楽しいから毎回書いているわけですねー。でも毎回書いているからといって苦しみがないわけではなくて、産む苦しみをきちんと伴って出しているのです。一応。これでも。
何が言いたいかというと、やっぱり何を作るにしても妥協しちゃだめだな、ということなのです。つーか一言で済まされるのにこんなに長々と書く僕は馬鹿かと。


あとやっぱりいくつになっても誉められるのは嬉しいものなんだなあ。照れ臭いと同時ににやにやしてしまう。「面白い」は一番嬉しい感想。特に、批評を細かく言う人であればあるほど。だって「面白い」「面白くない」って一番漠然としてる感想だと思うし。
というかむしろ大人になってから誉められることの方が少ないから余計嬉しいのかな? 高橋留美子の短編漫画でそんなのあったな、そういえば。