2011年春クール総括

もうほんっと今更って感じですけど!ですけど!! やらないのもなんか気持ち悪いのでさらっとまとめておきますw ブログ宣伝してもらっちゃったし、がんばらないとなーとなー(ハッ、これを狙っての策略だったのか……!?)
とりあえず面白かった順に総括。後半にアニメちょこっと。


まあやはりトップは鈴木先生でしょうと。ドラマで扱われているような生徒たち以外の、スポットに当てられない生徒たちに焦点を当てるというテーマも素晴らしいんだけど、それを形作る構成もかなりうまかった。ばらばらのようだった全10話が実はきっちりと繋がっていて、その中に生徒たちの個性や主張が根底にあって。生徒たちだけじゃなくて教師も話の軸に関わってきてたのも良かったな。特に山口智允の3話の暴走っぷりと、富田靖子の笑ってない笑顔はすごかったな〜w 生徒たちもみんな達者なんだ。個人的にはカーベェ役の小野花梨ちゃんの今後の活躍に期待大ですね。「かぶってないもん!!」はもう名言すぎてね……w 役者も演出も脚本も構成も、全てが素晴らしいドラマでした。話も荒唐無稽なようでいてどこかに転がってそうなリアリティがあったし。これを超える教師モノを作るのは相当難しいんじゃないかってレベル。確実にドラマ史に残る作品だよな〜。視聴率が低くても気にすんな!

次点でJIN-仁-でしょう。ドラマの二期は大抵失敗してしまうというジンクスを悠々と乗り越えていった作品でした。むしろ二期だからこそ、という感じでもあったな。登場人物のキャラクター付けが一期でしっかりできていて、そんでもってみんな魅力的なもんだから、二期で一期の登場人物が続々と出てくるだけで楽しかった。構成も最初から2クールやることが前提だったみたいな勢いでしたねww さすが森下佳子と言わざるを得ない。正直一期ほどの熱さ、心にグッとくるものはなかったんだけど、それでも野風(中谷美紀)出産の回、そして最終回は素晴らしい出来だった。そこだけでも評価できるよな〜。全体通しても「毎日がクライマックス!」みたいな出来で、スタッフが「パート1を超えてやる!!」という意気込みを持っていることがひしひしと伝わってきたドラマでした。仁先生や咲さんや龍馬や野風や……いろいろな人たちにもう会えないと思うとガチで寂しくなりそうですw

3位は下流の宴! 終わり方は概ね予想した通りだったけど、でも綺麗にきっちりまとまっていい最終回でした。「翔ちゃん(窪田正孝)が医大に受かった珠緒(美波)をふる」っていう話だけ見るとわからんちんなんだけど、そこまでに至る過程というか「翔ちゃんならそう言いかねない……」という説得力を今までの話で持たせてきたので、傍から見れば意味不明でも視聴者からすれば順当な結果、という面白い終わらせ方だった。正直ラストはこれ以外ないんじゃないかなーとは思ってはいたけどw しかし翔ちゃんのダメ男っぷりは最終回まで徹底してましたな……特に由美子(黒木瞳)に別れた諸事情を話させる情けなさといったら……結局のところ突き詰めれば翔ちゃんも由美子と同じ血が流れてたってことなんだろうなあ。下流上流、ときっちりと線を引きたがるという点で。劣等感が強いのはプライドが高いからだよ。そういう劣等感、優越感という人がだれでも持つ感情を上手く描いたドラマでした。面白かった! あと何度も書くけど、黒木瞳はほんっとハマり役だったww


ここまでは面白かった!ライン。というか上位三つは別格。


ある意味面白かったのは名前をなくした女神。なんというか非常に実況向きのドラマというか……ただ後半は失速感が否めなかったですね。やっぱり尾野真知子&高橋一生夫婦が早々に落ち着いちゃったのはつまらなかったな〜。しかしこの夫婦はすごく滾った!! 高橋一生が眼鏡オフモードで「脱げよ」って!!! 最終回付近はりょうの独壇場だったけど、まぁラストは思った通りというかなんというか丸く収まりましたねえ。ドロドロドラマはまあこうなる運命にあるから仕方ないのかな〜。あと泡な、泡ww とにかく色々な意味で楽しめましたw

マドンナ・ヴェルデもそこそこ面白かった記憶はあるんだけど、早めに終わってしまったせいか下流のせいかなんとも印象が薄いというかなんというか……NHKらしい手堅いドラマだったって記憶はあるんだけどねw 代理出産を全面的に肯定するような終わり方ではなく、最後にはきっちりと制裁、とまでは言わないけどそれなりの罰が下ったのはよかった。ただやっぱり長塚さん死なす必要はなかったんじゃねえ?とは思うぞー。

『リバウンド』はなー。最初は結構面白く見てたんだけど、途中からぐだぐだしてきてしまって主人公二人にイライラしてきてしまった。そして後半になるにつれデブ設定が全く生かされなくなってるんだよな〜。せいぜい雑誌の連載ぐらいかな? でもこれは突き詰めれば信子(相武紗希)の出版社で働きたいっていう願望の具現化だっただけで、信子がデブである必要性は全くないわけだからなー。最終回も恐ろしいぐらいのハッピーエンドで呆然。あの女の子が天使だったってオチに唖然。トンカツケーキは予想はしてたけど正直どうなのという感じだったし……終わりよければすべてよし、反対も然りなわけで。あ、でも相武紗希ちゃんはすっげーよかったです! 彼女にはぜひぜひこの路線を貫いてって欲しいものだw

そんでもって『BOSS』もねー……うん……パート1も正直そこまで面白いとは思わなかったんだけど、確かに面白いと思わせる回もあったわけで。それに比べるとがくっと質が落ちたなぁという感じ。というか「チーム」を連呼してるくせに、ほとんどチームワークが発揮されるような場面はなくて、最終回に至っては絵里子(天海祐希)と野立(竹野内豊)ばかりが目立って他は影薄いっていう状態はどうなのさという気がすごくしました。ただごちゃごちゃうるさい印象しかなかったな……なんかまだ続編は作れそうな感じだけど、さすがにこれもう打ち止めでいいんじゃないすかねー。


『おひさま』は継続中。戦争中は僕が戦争モノ嫌いってのもあるだろうけどいまいちだったのですが、終わった途端また面白さがぶり返してきました。岡田さんはおちゃめなキャラクター書くの上手いよな〜。


アニメはTIGER&BUNNY』は継続中。『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』は非常にあざとさを感じてしまうアニメでした。面白くなくはなかったんだけど、特に最終回とか「泣け! 泣け!!」という声がテレビの奥から聞こえてきそうで……キャラクターの描き方にも偏りがありすぎたのも難点。特にぽっぽ(近藤孝行)とかいい加減すぎねえ?『C』は中盤以降がぐぐぐっと面白くなっていって、「何これ面白い! いきなりどうしたん!?」と思ったら脚本がメインの人じゃあなくなってたという……最終回前までは面白かったのに最終回はわけわかんなくて、見てみたらメインの人になっていたという……中村監督の演出も楽しみだったのに、それっぽさは一切醸し出されることはなく終わってしまいましたねえ。ちょっと残念でした。いろいろと惜しいアニメだった。


とりあえずまとめとしてはこんなかんじ。ドラマはこんな面白いのが3つも!!ってことを考えればなかなかいいクールだったんじゃないでしょうか。というか『鈴木先生』『JIN』の2つがあっただけでもじゅうぶん豊作だよな〜。