吉村達也「禁じられた遊び」

んー、なんか微妙。オチも分かっちゃったし。あとやっぱり最近の吉村作品にワクワク感を感じないのは、最初からぶっ壊れキャラが誰だか分かっちゃってるからじゃないでしょうか（評論家か）。「ケータイ」とか「Ｉレディ」は好きなんだけどなあ。
（以下ネタバレ）

この文庫は「ぶっ壊れ夫婦」が題材みたいだけど、面白かったのは「しあわせな結婚」まででしょうかね。「セカンド・ワイフ」もいまいちだったし。あと最近何故かシモ的なシーンがあってちょっとげんなり。この本のラストの夫の赤ちゃん言葉も狙ってる感じがしてうんざり。

あとどう見ても怪しすぎでしょ、自称小説家の男なんて。なんだ雨井雨って。恋は盲目ということなんでしょうかねえ。
でも出会い系にはまる女の人ってこういう心理からなのかもしれませんね。その辺がリアルだった。

でも一番可哀想なのは綾でもなく殺人を犯してしまった女（名前失念）でもなく綾の夫でもなく、娘の桃ちゃんでしょう。母親も父親も犯罪者だなんて、絶望的すぎ。落ちに救いがなさすぎです。