「箪笥」
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2004/12/24
- メディア: DVD
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これ、小説読んでたんですけど、映画→小説のルートで見たほうが楽しめるかもしれません。ちなみに小説はこちら。
- 作者: 吉村達也
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/07
- メディア: 文庫
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いやあしかし、最後には「こうきたかーっ」って感じのオチでした。やっぱ本で読むより映像で見たほうがいいです。でも原作を読んでいない妹はオチを理解できていなかったので、分からなかった方は小説を一読することをお奨めします。ちなみに小説は原作じゃないですよー。
(以下超ネタバレ。勢いあまってオチまで説明しちゃってます。観る前に見たら後悔しますよ〜)
要するにオチは姉のスミが、死んでしまった妹のスヨン、そして継母の一人三役をしていた、というもの。しかしこういう小説的な題材を、よく映像化できたよなあ……と感心してしまいました。実はスヨンが死んだ理由をまったく覚えていなかったんですけど、ああいう死に方だったのか……まあ、「あれで死ぬか?」という疑問はおいといて。冒頭の重複している本や箪笥の洋服、お父さんの下着とかはなんだったんだろう。あれはただ単にスミの「お互いに嫌がらせしている」という演技をするための行動?
見返してみると、矛盾点があまりないことに感心。別々に存在しているときでも、絶対に誰かは寝ているんですよね。だから、寝ているというのはスミの思い込みだった、ということ。
しかしそう考えるとお父さんはよく娘の行動に耐えられたよなあ。継母の弟嫁は発作まで起こしたっていうのに。やっぱり実の娘だからなのかな。しかし、あの継母の弟嫁(長い)の演技は凄かった……ゲロが髪についてたぞ、おい。
最後、継母が箪笥の中から何かが出てきたというのは、スヨンと母親の復讐、ってことですよね。あの時、継母が助けていればねえ。そしてスミは、唯一スヨンの危機を知っている継母に逆らったことにより、その事実を知り損ねてしまった、という自責の念によってあのような多重人格の行動を取ってしまった。だから妹が生きていて、そして継母を悪者に仕立て上げた(継母が妹を殺した)、というわけなんですね。いやあ、見事に筋が通ってるなあ。久々に良質なホラーを見たって感じです。満足。
<追記>
あーもうひとつ疑問点が。なんで母親はわざわざスヨンの部屋の箪笥で首吊ったんだ? ってこと。わざわざあの部屋で吊らなくても、ねえ。