「ハゲタカ」最終回

ハゲタカ 最終回「悲しきバイアウト」
最終回ゲストに松重豊徳井優浅利陽介。いやあ豪華。


うーん、やっぱり後半は失速しちゃったかなーって感じかなあ。もちろん重厚な感覚はあったんだけどね。思えば大空電機の章に入ってから今までの緊張感が薄れたんだと思うけど、でもまあこれは仕方の無い事ではありますね。まとめに入る章でもあるわけだし。それでも今まで地味すぎだった芝野(柴田恭兵)やうざいこともあった由香(栗山千明)もきちんと活躍してくれて、まさに「最終回」だった。妙に偉そうだったアランにもぎゃふん(死語)と言わせてくれたし、嶋田さんや志賀さんも最後に協力してくれたのも良かった。何気に今まで忘れてた中尾さんも協力してくれてたしね。
ただやっぱり綺麗におちちゃったなーという感じもしなくもない。ドラマの構成上後味悪く終わらせるのはまずいだろうし、この終わり方がベストだとは思うけど、「世の中金ばかりじゃないゼ!」という締めくくり方には疑問を感じえないよなあ。別に世の中銭が全てとは言わないけどさ。何となく違和感っていうか、最後に鷲津(大森南朋)がえらい落ち着いてしまったなーという印象。あ、でも、由香が治(松田龍平)に言った「あなたのお父さんが必死で集めようとした2億と、あなたが保釈金として払った2億は全然違う」っていうセリフは良かったです。だけど治はあの後どうなったんだよ!?ってそこが一番疑問だったなー。彼がどうなったのかも知りたかった。あと最終章は田中泯さんの存在感が凄かったですねえ。画面の緊張感が違ったもん。
全部見終わって考えてみると、やっぱりサンデートイズ社の時の話が一番面白かったかな。あそこが一番盛り上がった。


某氏の降板、柴田さんの急病と色々問題があったこの作品ですが、撮影中止とかならなくて本当に良かったとしみじみ思った。製作スタッフの力の入れようが凄かったんだろうなきっと。演出はちょっとくどいところもあったけどね。脚本の林宏司さんはビッグマネーのような株、離婚弁護士のような法律、医龍のような医療知識と、原作があるにしろそういう方面の知識がないと書けない脚本だと思うんで、あまり名の広い脚本家さんじゃないんだろうけど(失礼)実はこの人凄い知識人なんじゃ?とか思ったりもしました。
キャストはとにかくまず柴田さんお疲れ様です。病み上がりで大変だったのではないかと。ただどうしても刑事にしか見えなかったけどね(結局それ)。栗山千明ちゃんも由香として多少うざいところもあったけど、紅一点として頑張ってたと思います。あんまり色気を感じさせない役なのも良かったのかも(彼女の色気は役によっては異常)。松田さんはねえ、獅童じゃなくて本当に良かったと。というかどうして最初彼をキャスティングしようと思ったんだ?と疑問ですよ。別に彼が下手だとは思わないけど、この存在感は出せないと思うよ。そしてやっぱり主役の大森さんだよね。間違いなくこの作品は代表作になるでしょう。映画だけじゃなくテレビへの露出もばんばん増えそうだなあ、これから。