「すいか」#9

すいか #9「決戦! さよならお母さん」
煙草すぱすぱばーさんに田根楽子、そして須賀貴匡も出ててびっくり。


今日のテーマは「永遠に続くと思っていたこと、だけど続かなかったこと」。そして、「終わると思っていたけど、また始まったこと」。その象徴が、あのすいかのお墓ですよね。今回は最終回前でしたが、いつものようにいい意味で淡々としていて、それなのに笑い所も泣き所もいっぱいあって、すごくいい回でした。


・今日の基子(小林聡美
基子にとって「永遠に続くと思っていたこと」は、自分の人生。20年後も、自分が信用金庫に勤めていて、何一つ変わらない生活を送っていると思っていた。だけど、教授(浅丘ルリ子)の言葉で、「一寸先は闇」「人生、何が起こるか分からない」と言われ、少し立ち直る。僕は一応まだ10代なので、将来がこのまま続くのかも、とか、そういうことは一度も思ったことがないのですが、あーこのドラマ、あと20年したらもう一回見たいなあ、と思いました。そのときになると、きっとこのドラマの見方も随分変わってくるんだろうなー。


・今日の絆(ともさかりえ
綱吉との日々が、「永遠に続く」と思っていた絆。だけど結(ともさかりえ・二役)のときと同じように、いきなりそれがなくなってしまう。僕はまだ身近な人が亡くなったことはないので、結のことは分からないけど、綱吉のことは痛いほど共感できていると思っています。やっぱりいきなり飼い猫にいなくなられたら、ショックだよな〜。僕も絆のように、いつまでも引きずっていそうだ。


・今日の教授(浅丘ルリ子
あの飛び降りた女学生(加藤夏希)は、人生が「終わった」と思っていた。だけど、教授や泥舟のバーテン(井澤健)のおかげで、「また始まった」。彼女とバーテンがくっつきそうで、もしかしたらそれが2人にとっての「予期せぬいいこと」なのかもしれないですね〜。
そして、亡くなってしまったタマ子さん(岩本多代)。「甘栗をダンボール一箱分食べた」とか「糞詰まり」とかは笑ったんだけど、最後ひとり自分の部屋で黙々と甘栗を食べている教授の姿に泣けました。教授も、昔はタマ子さんとの日々が「永遠に続く」と思ってたんですよね。
しかし、「何が起こるか分からない」と言った途端、いきなり停電。まさに「一寸先は闇」ですな。喋る人にいちいち懐中電灯のライト当ててる教授がおかしかった。


・今日のゆかちゃん(市川実日子
ゆかちゃんは直接ストーリーに絡んでいるわけではないけど、毎回毎回本当にいい。市川実日子ちゃんっていうキャスティングも成功だと思う。


・今日のお母さん(白石加代子
今日のお母さんも、笑えて、そして泣けた。お母さんも娘(基子)との日々が「永遠に続く」と思ってたんだよね。だけど、基子も大人だし、いずれ自立していく。だからその事実を受け入れて、基子に「独立記念日」と書かれた紅白饅頭を渡したときには、すごくじーんとした。
あと、田根楽子さんの話は、3年前聞いたはずなのにまったく覚えていなかった。へぇ〜、木星って偉大なんですねー。しかし、あのおばちゃん、「治ったら一緒に金沢に行く」って、死亡フラグがびんびんなんですけど……ううう。


・今日の野口君(金子貴俊)
「大事な人の猫がいなくなった」というだけで休ませてくれる会社。いい会社だとは思うんだけど、今後の展望としては大丈夫なのだろうか。うーむ。しかし、野口君の「人間って、思ってるほど怖くないんじゃないっすかね」という台詞が印象的でした。教授がそのあと、「生きることは怖いのよ」と言っていたこともあって。生きることは怖いけど、嬉しいこともある、というまるで水戸黄門の主題歌にでも出てきそうなぐらい単純で使い古されたフレーズなんですが、それでも胸に響いた。そういう当たり前のことを、このドラマは本当すごくうまく見せてくれてるよなあ。


・今日の間々田さん(高橋克実
綱吉がいなくなったことを野口君に話した張本人。本当、お口が軽いこと……


・今日の馬場ちゃん(小泉今日子
本日はサバイバールック。「20年後は何していますか?」というテレビの企画に、やかましいOLたちが「玉の輿に乗ってるぅ〜!」とか言っているのを見て、「出来ねぇよ」と呟くキョンキョンが最高。だけど、最後の「苦しいよぉ、早川〜」には胸を打たれた……この逃亡生活もずっと続きそうだけど、終わるときはくるんでしょうか。


・今日の泥舟ママ(もたいまさこ
今日の「もう、帰りなさい」は酔い潰れた基子へ。もたいさん、台詞は少なすぎですが、さすが、表情はうまいな〜といつも思ってしまいます。


来週は最終回、そして予告はなし! 淡々と始まったこのドラマ。また淡々と終わるのだろうけど、すごく楽しみです。